駐在テニスのススメ

もしバングラデシュでバングラデシュ人以外の外国人の友達を作りたい、という願望があれば、外国人クラブでのテニスを勧める。

そもそも会う機会がない

バングラデシュでバングラデシュ人や日本人の友達を作るのはそこまで難しい事ではない。ビジネスの相手はほとんどバングラデシュ人であり、どの国にも日本人コミュニティは存在するからだ。しかし、それ以外の外国人と友達になるのは少々ハードルが高い。

まず他の外国人と会える機会がそもそも限られている。通常生活していれば、バングラデシュ人が付き合いのある外国人を誘ったレセプション顔を合わす程度だ。そこでたまたま会った外国人と意気投合し、次の飲み会を設定するなんてことはあんまりない。

外国人の社交場にテニスコート

外国人クラブとは各大使館と提携して運営される施設で、バングラデシュに5-10カ所存在する。どこも超ハイセキュリティで、入り口には警察官、中に入るには2、3重のゲートをくぐる必要がある。大体のクラブはプール、ジム、テニスコート、バーなどのファシリティが揃っていて、お酒もリーズナブルな価格で提供される。

どのクラブも週末にはソーシャルテニスなるものが運営されており、ボードに名前を書いた順に次々とダブルスが組まれる。ダブルスを組めば、どっちサイドが好きか?みたいなプレーに必要なところから、出身国、名前みたいなことはすぐ聞き出せる。ポイントを取ってハイタッチすれば、お互いの気持ちが徐々に乗っていって、試合が終わる頃にはもう人見知り期間は終了だ。テニスが終わったらバーに行って、いつ頃から駐在しているのか?年末年始はなにをするのか?など、与太話に花を咲かせる。次にあえば、もう見慣れた顔だ。

仲良くなると思いもよらない機会に

しばらく通うとお互いのビジネスの話になることもある。何もコミットするわけではないが、すごく参考になる情報をもらえたり、良いイベントに誘われたりする。つい最近もテニス仲間のスリランカ系インド人にいきなり誘われて、行ってみたら現地の富豪宅で外交官が集まる謎のレセプションがあり、当地の米国大使にふつうに会えた。

通常業務で英語を使っていて、言いたいことが通じなくて困る、ということはほとんどなくなったが(そういえば今日、痛風が英語で言えず困った笑)、とはいえ自らフレンドリーに英語で話しかけ、どんどん話したい方向に持っていくまでのスキルはまだ持っていない。そんな時にテニスは非常に有効なツールだ。まがいなりにも人生の半分以上テニスをしてきたので、ダブルスのゲームメイキングも出来ないことはない。

よく高校や大学の先輩から、テニスに人生を助けられた、という話を聞いていた。社会人になってすぐ、会社の先輩に知ってもらうのにテニスは非常に役立ち、まさにこれか!と実感した。しかし海外に来た今もなお、その威光は衰えることはない。

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